8度の自然気胸を経験したプロの完璧気胸ブログ

自然気胸には再発がつきものです。再発を何度も繰り返した著者がその体験を詳細にお伝えするブログです。

気胸手術詳細 (目覚め直後~その日の夜眠るまで)

尿道の痛みも落ち着き、ふう、と落ち着いていられるのも束の間、すぐに強烈な吐き気がやってきた。

 

これは背中からの管の痛み止めの副作用らしい。

 

あまりにも気持ち悪かったため寝てごまかそうとしたが、気持ち悪すぎて眠れるはずもなかった。3分くらい寝て起きてを永遠と繰り返していたような気がする。

 

何がつらいかってもちろん手術をした胸のあたりも痛いから動くことが全くできず同じような姿勢を保たなければならないという苦痛の上に吐き気が重なっているのである。

 

まさに生き地獄であった。

 

時計を見ることもできない、今何時と聞く声を発することもできない、そんな状況であり、後自分が何時間この姿勢を保ちつつ吐き気に苦しまされなければならないのかわからない。かなり苦しい状況であった。

 

吐き気はもちろんであるが同じ姿勢を続けていることに限界が来たため、ベッドを起こしてもらい態勢を変えた。恐らくこの時点で手術が終わり病室で目が覚めてから3時間は経過していた。

 

なぜここまで態勢が変えられず吐き気止めを要求することもなかったかというとナースコールを呼ぶ気力もそばにいた親に話しかける気力も残っていなかったからである。3時間たってようやくその気力が少し出てきたのである。

 

そして態勢を変えたことによって楽になったかと思ったらまた束の間、今度は吐き気がさらに強くなり、5分に1回くらいのペースで吐いていた。ただし食べ物は食べていないため物は出てこないのが幸いではあった。

 

吐いても吐いても気分はよくならない。

 

吐き気止めは投与したばかりでまだ投与はできないとのことでありその後しばらく吐き気と戦っていたが死にそうであった。

 

結局、背中からの痛み止めを弱くし、それでも変わらないので完全に痛み止めを止めた。痛い思いをして背中から管を入れたのに結局すぐに止めてしまった。あれはなんだったんだ。

 

それでも吐き気は治まらず最終的に座薬まで使った。その後しばらくして、それでも結局17時から19時半くらいまで、約2時間半強烈な吐き気と戦っていた。

 

そしてようやく吐き気が落ち着いたと思ったら束の間、今度は痛み止めを止めたために強烈な痛みに襲われた。

 

これまでももちろん痛みはずっとあった。が、それは吐き気のインパクトに消されるほどの耐えられる程度のものであった。

 

しかし、それがとても耐えられるものではない程度になったのである。どれ程かというと説明するのは難しいがイメージとしては胸に毒入り薬物を注射で入れられ、その毒が注射で刺された部分から自分では制御できない感じでじわじわと体全体に広がっていくような、そんな痛みである。

 

速攻でナースコールを呼び、点滴から痛み止めを入れてもらった。点滴からでもいいなら背中からはやめてほしかった。そんな思いであった。

 

それからしばらくして痛みも落ち着きこれでようやくすべてが落ち着いた。この時恐らく20時半くらいであった。18~20時半はひたすら病室で叫んでいた。他の患者の方がいなくて本当に良かったと思う。痛みと吐き気がある程度落ち着いたのでその日の夜は途中何度か目は覚めたもののそれなりには眠ることができた。